FIT太陽光をFIP転換して蓄電池を併設、九州で実証

ヒラソル・エナジー(東京都文京区)は、イースト・エンジニアリング(東京都港区)とともに、固定価格買取制度(FIT)で売電していた既設の太陽光発電所をフィード・イン・プレミアム(FIP)に移行して蓄電池を併設することにより、最適な運用と制御を行う共同プロジェクトを開始した。12月11日に発表した。

 同プロジェクトは、FITからFIPに移行した太陽光発電所に蓄電池を併設し、需要が少なく電力市場価格の安い時間帯に貯めた電力を、市場価値が高いときに放電するなどの制御を行う。高精度な発電量予測を活用した制御により、運用の複雑さと不確実性を低減できるという。

 発電所のEPC(設計・調達・施工)サービスで実績を持つイースト・エンジニアリングが、既設のFIT発電所の選定、蓄電池システムの設計・工事・メンテナンスを担当する。

 ヒラソル・エナジーは、太陽光による発電量を高精度に予測する技術や独自開発したエネルギー管理システム(EMS)による蓄電池制御の実績がある。山梨県の実証施設で、日本、中国、ドイツの9メーカーによる、太陽光パネル、パワーコンディショナー(PCS)、遠隔監視装置、系統点メーター、V2Xシステム、蓄電池、電気自動車(EV)などを、メーカーによる制限がない柔軟な組み合わせで統合制御している。FIP転換と蓄電池併設サービスでも、発電量の予測と日々の発電計画の策定・提出、蓄電池の充放電制御を行う。

 実証実験として、イースト・エンジニアリングが保有する九州地方の数MW規模の太陽光発電所に適用し、2025年7月から運用を開始する。同発電所の運用開始後、速やかに顧客向けに正式にサービス化することを予定している。

 ヒラソル・エナジーは、経済産業大臣に対し特定卸供給事業制度に定められた特定卸供給事業者(アグリゲーター)の届出を行い、12月6日に特定卸供給事業者一覧に掲載された。今後、アグリゲーターとして同プロジェクトで得られた知見を活用し、既設FIT太陽光発電所を対象に、FIP移行後の効率的な発電所運用を支援するとしている。

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